大阪は堺市にある町屋歴史館「山口家住宅」に行ってきました。
この山口家住宅は大坂夏の陣の後、江戸時代前期に建てられた実に400年の歴史を持つ町家で当時の庄屋でした。この時期の町屋は全国でも数少なく、その内常時公開されているのはここを含め6件しかありません。
現在では堺市立町屋歴史館として公開されています。
ここでは季節ごとのしつらえとして雛飾りや端午の節句飾り、七夕飾りなどを展示されており、今は堺の地場産業「注染手ぬぐい」が展示されてるとのことなので見てきました。
注染手ぬぐいの「注染(ちゅうせん)」とは布に模様をつける日本の染色技法の一つで、布の芯までよく染まり、裏表なく鮮やかで色褪せしにくいのが特徴。ここ大阪堺市で江戸時代初期に確立した技法です。
現在この技法を用いた手ぬぐいの生産は堺が日本一。また浴衣、ふきん等なども作られています。
暑い日差しの中、風通しの良い町屋ではゆらゆらと注染手ぬぐいが揺れ、チリンチリンと風鈴が鳴る。
外は猛暑でしたが、この伝統的な町屋家屋の中は別世界。
手ぬぐいを揺らす空気も400年の時間も、全てがゆったりと流れているようでした。
※撮影機材
カメラ;SONY α7Ⅲ
レンズ;SONY Vario-Tessar T*E16-70mm F4 ZA OSS