毎年夏と冬に行われる大阪梅田のキャンドルナイト。こうしたキャンドルナイトはカメラマンには美味しい被写体が詰まってて、構図の練習にピッタリです。

 

一眼レフでもスマホでも、「おっ!」と思える写真にはいくつかの条件が詰まってます。その中の1つに「構図」があります。

全くの私見ですが、「構図力」には先天的なものと後天的なものがあると思ってて、先天的なものはいわゆる「センス」てやつです。元々持ってる感覚が優れている。そういう人はカメラが何であれサッと構えて自分が心地いいと感じる構図が既にセンスが良い。じつに羨ましいです。そういう一部の方以外は後天的に学ぶこととなり、理屈を知って反復練習をするわけです。(ただし、そんなの関係ねーとかの我が道行く派は別です(^^;;)

では「構図」に絶対はあるかというとそんなのはありません。例えば昔なら「日の丸構図はダメ」とか言われてましたが今そんなこと言うとイタいヤツに思われます。要はベースがしっかりしていて、その構図に意味があって伝える意思があれば成り立ちますし見た瞬間ゾクゾクする写真はたくさんあります。

ではその「ベース」とは何か。これはやはり昔から言われている構図の「基本」とか「セオリー」です。代表的な「三分割法」などはよく聞きますね。このセオリーは非常に大事。これがあっての崩し。スポーツや書道や音楽などなど、とにかく何でも上手い人は必ず基本が当たり前にしっかりしてます。また、カメラが世に生まれるずっと前、何百年も前から絵画などで確立され今なお継がれていている構図のセオリーにはやはり重要な意味があると思います。

さて、ではどうやって構図を勉強するか。まずは世にたくさん出ている構図の「ハウツー本」。この何冊かは読んでみて、たまーに読み返せるように家に置いておきましょう。

 

 

あとは実戦練習です。とはいえ所詮趣味なので、なかなかストイックには出来ません。そんな中で、先日行われたキャンドルナイト。こうしたキャンドルイベントなら綺麗だし楽しいし、それでいて無限の構図にあふれています。もう練習にはうってつけだと、私は思ってます。

そのキャンドルナイトで楽しく練習してきた写真を何枚か。それぞれ簡単に、どういう表現を心掛けたのかを復習を込めて書いてみました。

 

  • 縦構図で三分割
  • 画面を縦構図にし、左側1/3にキャンドルを縦に並べました。中央の青白い点々はビルの窓が反射してます。この明かりがアクセントになると思い、良い感じで入って且つ、キャンドルの並びが崩れないようなフレーミングを探しました。

     

  • 画角一面をキャンドルで埋め尽くすように
  • 広いエリアにたくさん並べられたキャンドルを広く入れるのではなくビッシリと埋めてみました。この日は標準ズームだったので望遠端で圧縮効果を使い、出来るだけたくさんキャンドルが入る場所を探して撮りました。

     

  • 立体的に並べられたものをあえて真上からの斜め構図に
  • 並べられたキャンドルの上に台を組み、ビーズを入れた小瓶が置かれてました。ブルーのビーズがキャンドルの灯りを通し、きっと綺麗なんじゃないかと真上から。便の並びを斜めにして何度も角度を微調整してます。

     

  • パフォーマンスされてる女性の手に注意
  • キャンドルの灯りの元、女性が絵を描くというパフォーマンスをされてました。地面スレスレからキャンドルを前ボケとし、女性とキャンバスをフレームイン。お顔の角度、手の位置で伝わる動きがまるで変わるので良い位置だと思える瞬間で何度もシャッター切りました。

     

  • 真正面からシンメトリーに
  • この作品は一部だけを切り取らずに、あえて真正面から撮ってみました。人間の目は優秀で、微妙な角度の違いを「不安感」や「不安定」と敏感に感じ取るので可能な限りキッチリと左右の対称性に気を配って撮ってみました。

     
     

    まだまだたくさん練習してきたんですが今回はここまで。
    キャンドルナイトは各地で行われるスローライフイベント。癒しとされる1/fの揺らぎを目の前にし、なかなか癒されるヒマもなくブツブツ言いながらカメラを向ける。
    その時間そのものが、きっとカメラマンの癒しなんだと思うんです。だって、楽しいじゃないですかー(^^)!

     
     
     

    ※撮影機材
    カメラ;SONY α7Ⅲ
    レンズ;タムロン 28-75mm F/2.8 Di III RXD

    写真素材のピクスタ

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