ホタルの撮り方・撮影編です。

 

さて、ホタル撮影の準備が出来たらいよいよ撮影に出かけましょう。

ワタシ流、かんたんホタルの撮り方・準備編

個人的に「ホタル写真」が写真として成り立つ一番重要な要素は「背景」だと思ってます。
ホタルの光がいくらキレイに映ってても、ただの黒い背景では光の点とか筋にしか見えません。
ゲンジやヘイケはバックが川とか田んぼとか、ヒメは林や神社など色んな状況説明で臨場感を生み出せます。

なので出来れば少しでも明るさの残るうちに現場に入り場所を決め、三脚立てて先に背景だけ写しておきます。

 

 

背景撮影後はカメラ位置を動かさない。あとは暗くなってホタルの出待ちです。
その間にカメラの設定をしましょう。

  • ピントはマニュアル。背景撮った時のまままマニュアルにしてテープで止めちゃいます。あくまでピントは背景に。ホタルはどこを飛ぶかわからないし、そもそもただの光の線にしか写らないのでホタルにピント、はナンセンスです。
  • レリーズ装着。暗くなると付けづらいので明るいうちに。
  • ホワイトバランスはオートでいいでしょう。
  • ノイズリダクションはオフ。この機能の詳細は割愛。とにかくオフに。
  • ファイル形式はjpeg。この後何十枚も撮るのでRAWだと面倒なことになります。
  • F値は解放。
  • ISOはまずは2000位で。これはレンズのスペックで変わりますがとりあえずここからスタート。
  • シャッター速度は10秒。連写モードに設定。

 

さて、あとはその辺でゴロゴロしたりお菓子食べたりして暗くなるのを待ちます。

ホタルが出だすとスタート。まずは何枚か撮ってみましょう。発光のタイミングと距離で写り方は様々ですが、ここでアタリが付くまで撮ってみます。

下の例はゲンジボタルを撮った時のものです。
F値 2.8
ISO 1600
シャッター 30秒

 

 
調整するのはISOのみ。シャッター速度はどのみち長時間露光となり、10秒を3連続と30秒一回とどちらも変わりません。
ただし、長くなればいくら真っ暗とはいえ空や地明かりを拾ったりするので、撮れた写真見ながら調節。あと不意の人工光が入った時にボツになるカットとなるので、撮影場所によってはリスクとも相談です。

「こんなもんかな?」と落ち着いたらレリーズをロック。連写モードなので後は勝手に10秒の撮影を連続して撮ってくれます。

後は放ったらかしで、いい感じで飛んでくれよ〜と祈りつつ近所散歩したりお菓子食べたり(お菓子ばっかりですが笑)

程よいところでホタルとお別れ、撤収です。

さて、10秒の撮影を1時間撮ったとして、1枚10秒×6(1分)×60(1時間)=360枚 が出来上がりました。
これを、パソコンで合成です。ザッと見て何も写ってないとか光害が入ってるとかのNGカットを省き、合成です。
合成はフォトショップでも出来ますし「SiriusComp」も有名です。比較明合成という合成方法で。

これで出来上がり。必要なら再度これをフォトショップで整えます。

するとこんな感じに。
 

 

以上。いかがでしたでしょうか。

「何にも分からないなら取り敢えずこれで行っとけ」てお話ですが、ホタルさえいればトンデモナイ写真にはならないと思います。
とはいえ道具はそれぞれ、プラス自然相手と不確定要素が多く、経験とカン頼みの部分もありますが、まずはこんな所を経験の軸としてトライを重ねてくださいね。掴めれば、あとはカンタンです。

また、ホタルはゲンジボタルが最も明るいので最初にチャレンジするならゲンジで。ヒメは相当灯りが小さいので上級編です。とはいえゲンジが撮れるようになれば「こんなもんかな」が容易に思い浮かぶようになるので「上級」というより「応用」ですね。

まずは四の五の言わず、一度トライしてみて下さい(^o^)!

あ、その際はホタルには絶対に触らないように。人間の皮脂に弱く、一度触られたホタルは一気に寿命が短くなるそうです。
見て楽しんで、撮って楽しんで、撮れた写真で楽しむだけにしてくださいね。

 

※撮影機材
カメラ;PENTAX K10D

 

 

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