「ワタシ流、かんたんホタルの撮り方」を準備編、撮影編と解説してきました。
最終的な表現方法として「合成」という形をとってますがそれは現代のデジタルであればこそ。フィルム時代は1時間ならその間ずーっとシャッターを開けたまま、という手法でした。
今でもこの「合成」という手法を嫌う方々がおられるようです。
これはもうそれぞれの考え方だし自分が良いと思う方法で楽しめばいいわけで、他者を批判するような事ではありません。
私個人としては、もちろん合成オッケー大賛成派。なのでホタル撮影でも合成ありきの撮影方法を解説しました。
さて私が思うにホタル撮影において、ただ沢山いりゃいいって訳ではないかと。いかに「いい感じに飛んでるか」がキモじゃ無いかなぁと思ってます。
てことは、合成時に必要であれば間引くこともします。そして背景もまた別のものに被せることも。
例えばこんな感じ。
現実にはあり得ない風景です。ですが何かこう、日本人が心の中にそっと持つ、優しいような懐かしいような風景に写る気がするんです。
こちらの一枚もそう。現場では無かった風景です。でもどうですか?「あ、なんかいいな」ともし思っていただけたなら、私の写真としてはそこで完成です。
昔から日本人に親しまれてきたホタル。その中でもゲンジボタルは数メートルという高さまで飛び、あの優しい光を放ちながらゆらゆらと舞い降りてきます。それはまるで焚き火の火の粉が舞い上がり、ゆらゆらと垂れ落ちてくるかのようだと、昔の方は表現されました。
火が垂れ落ちる。
火が垂れる。
もうお分かりですね。
今年もまた、あの夏がやって来ます。